「ア」という主体と「ワ」という客体をつなぐ天の浮き橋の並びが「タカマハラナヤサ」・・・となると分断がなくなる。分断が無くなり調和へと向かう。これを「天津太祝詞音図」という。
「ア・タカマハラナヤサ・ワ」の五十音図を書いてみて「ア・カサタナハマヤラ・ワ(天津金木音図)」のそれと比べてみると、いくつかの興味深い違いが見えてくる。
「ア・カサタナハマヤラ・ワ」の天津金木音図は真ん中で別れる。「アカサタナ」と「ハマヤラワ」。
「アカサタナ」・・・明(あか)き悟りの田を成せ。(田とは言霊音図のこと)
「ハマヤラワ」・・・端(は)をまとめて八つに並べて和せ。
前は精神世界、後ろは物質世界・・・精神世界の側の真ん中には「ス」が入り、物質世界の真ん中には「ユ」が入る。
宮中行事である新嘗祭や大嘗祭での「主基田(すきた)」「悠紀田(ゆきた)」は、この言霊世界を表しているのだろう。
天津金木音図では分断されている「ス」と「ユ」が、天津太祝詞音図では向かって左の隅っこに仲良く並ぶ。
もうひとつは「キ」と「ミ」だ。これも天津金木音図では分かれてしまっているが、天津太祝詞音図になると、今度は右側に並んでいる。
「キ」は「気」、「ミ」は「身」・・・と「君が代」の記事に書いた。見えないものと見えるものが、仲良く手をたずさえて歩んでいこう・・・と。
言霊音図には、天津太祝詞音図(アマテラス)と天津金木音図(スサノウ)の他に・・・ここでは説明はしないが・・・赤玉音図(ツクヨミ)、宝音図(ツキヨミ)。それとそれらの基本構造をしめす天津菅麻(アマツスガソ)音図(イザナギイザナミ)とがある。
言霊音図は、社会の事象を判断するのに便利だ。あるいは、人間の行動や思考・・・つまり、コイツはどういう考えで動いているのか・・・なども含めて・・・。
縦の五音は空間・次元を表し、横の並びは事象の時間的変化を表す。天津太祝詞音図の縦は「アイエオウ」。
それぞれの音図に当てはめてみると・・・現代の社会情勢は、間違いなく天津金木音図に当てはまる。それもずいぶん偏った・・・極まった感がある。
言霊の仕組みを(人間の精神構造)解明したということは、遠いむかしに高い精神性を持った人々がいたことは間違いない。
なのになぜ・・・世界が物質至上に動き出したのか、数千年もむかしのことなので・・・わたしには実感としてわからない。高い精神性のままの方がしあわせなのだろうに・・・と思ってみたりもする。
それでも宇宙は常に生成発展しているので、物質至上世界で・・・分離分断での競争社会がどういうものなのか・・・知りたかったのかもしれない。
誰が?
・・・宇宙が? ・・・「いのち」が?
高天原成弥栄 高天原成弥栄
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